壁積みpart1
ハーフログとシルログが出来ると、後はひたすら壁を積んでいく。
単純作業に思えるが、実は色々と頭も使わなくてはいけない。
丸太はテーパーがあるため、元口と末口を交互に積んで水平をとっていく。
つまり、偶数段(2R、4R・・・)では丸太の上端が
水平になるように積む。
奇数段(3R、5R・・・)では、
下の丸太との距離がどこでも同じになるように積む。
ところが、丸太はそれぞれ元口径・末口径・テーパーが違う。
したがって、きちんと積んでいくためには、
載せる丸太を慎重に選ばなくてはいけない。
また、丸太の上下になる面は出来るだけ凹凸がない面を使用する。
凹凸が激しいと、
スクライブ幅が広がる→グルーブ幅が広がる→加工が大変になる
という悪循環が生じる。
また、曲りは外側に向ける鉄則も守らなければいけない。
さらに同じ段ではそれぞれの高さ(今回は田の字型なので同じ方向の3本の高さ)も
出来るだけ合わせていかなければいけない。
こんなことを考えていると、1本の丸太を選ぶだけで、1時間かかる時もある。
丸太を選んでしまえば、後は
①1stスクライブ
②1stカット
③ファイナルスクライブ
④ファイナルカット
⑤スカーフ加工
と、一連の作業の繰り返しである。
壁積みをしていて気づいたことがある。
「一人の作業だから自分のペースでやればいいや」
と考えていると、作業が遅くなる。
チェーンソーを使うときなどは、
「ウリャーッ!」と気合を入れてやらなければ、
1時間で終わるはずの作業も2時間かかったりする。
何事も気持ちは大切なのである。
このことに気づいてからは、チェーンソーで刻みはじめる前には心の中で
「ウリャーッ!」と叫ぶことにした。
本当に声を出して叫んだら、危ない人になるので・・・
こうして2R・3Rと積み終わり、4R前半の途中で適当な丸太がなくなり、
壁積みは一時中断となった。
次の丸太の搬入予定はまだ決まっていない。
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