退職決意

ログハウスの知識は増えた。
ログビルディングスクールで感触をつかんだ。
資金は多少足りないが、何とかすることが出来るレベルにある。
あとは、第一歩を踏み出すかどうかである。


その前に、私にはあと2つほど、大きな課題が残っていた。
ひとつは、約7ヶ月間一緒に住んでいる彼女を嫁として迎え入れること。
もうひとつは、職が決まらぬ状態で北海道へ帰ることを親に説得することである。


ひとつめの課題は、彼女の誕生日記念旅行で、プロポーズし、OKが出る。

ふたつめの課題は、年末に私の実家へ帰り、結婚する報告と移住の説得工作に走る。
案の定、結婚には賛成だが、職が決まらない状態での移住には反対票が集まる。
色々と、手を変え、品を変えても説得力に欠ける。

理由は簡単で、『結局、お前は何がやりたいんだ?』という質問に答えれないからである。
自分が親の立場だったら、同じ質問をするだろう。
そう考えると、強行突破も難しい。

しかし、一度言い出したら、親の言うことを聞かない私の性格は親も知っている。
あとは時間が解決してくれるだろう。
最後に『これは2人で決めたことである』ことを強調し、この日は対決終了となる。


その翌日、彼女の実家へ行き、同じく結婚の報告と、移住計画の説明を行う。
結婚には同じように賛成して頂けたが、移住計画については反応が違った。
職については、『現在の会社の契約社員制度を使う予定』と話したところ、
それで、納得して頂けた。
まだ、決まってもいない予定で、よく納得してくれたと思う。


これで、70%の説得は終了したため、あとは自分の意思の強さだけである。
当然ながら、GOサイン。

年が明けて、最初の出社日に上司に退職の意思を伝える。
上司には、以前から、計画の一部を話していたため、すんなりと受け入れてもらえた。

その後、『契約社員』になるための作戦を練り始める。
こんな仕事内容と報酬で契約社員をやらせて欲しいと、資料を作り、
直属上司や取締役にまで説明に行く。

既に采は投げられた。

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