ログスクール入学

いろいろなログハウス関連の本・雑誌を読んで、大まかな作り方は分かった。
でも、セルフビルドする場合は、自分でチェーンソーを握らなければいけない。
スクライバーというものも実物は見たことがないし、使ったこともない。

「世の中、知識より経験だよな~」
と思った次の瞬間は、ログビルディングスクールを探しはじめていた。

夢丸、ウッディライフ等の雑誌にいくつかのログスクール情報がある。
その中で、日程的に参加できそうなこと、料金面、場所などを考慮して、
数カ所に絞った。
さらに、それぞれに電話して、詳細を聞いて、最終的に決めた。

そこは、「ふらんこにあログ」。
snbuner

場所は、新潟県村上市である。
ここに夏休みの間、1週間お世話になることにした。


第1日目

夜中に家を出発し,関越道をひたすら走る。
いつもなら、途中で眠くなるのだが、今日は何故か眠くならない。
きっと、期待感に満ち溢れていたのだろう。

朝6時、スクールの現場に到着した。
雨の中に一軒のログハウスを見つけた。
ここにスクールの受講生が寝泊りしているらしい。
早朝なので寝ているらしく、私も眠くなってきたので、
しばし、車の中で仮眠をとることにした。

8時。車をノックする音で目を覚ます。
「中へどうぞ」と声を掛けられた。
どうやら、スクールの受講生の一人らしい。
「おはようございます」と中に入る。
4人ほどいた。
みんな寝むたそうである。

9時。先生が来た。
みんなを紹介される。
本当は初日は道具を買いに行くのであるが、あいにく今日は日曜日のため、
店がお休みのだそうである。
そこで、まもなく、講義が始まる。

最初は、直角の出し方と水平の出し方の説明であった。
直角の出し方は、ようするに三平方の定理であり、水平の出し方は、水準器を使う方法と
水盛り器を使う方法である。
いずれも知識としては知っていた知識であった。

その次は、「あり継ぎ」の加工方法であった。
これは、根太などに使用するものであり、どの程度の寸法で作るかが初めて分かった。


講義が10時30分頃に終わった。
外は相変わらず、雨である。
「今日は、雨だからこれまで」と、いきなり終わってしまった。
確かに雨の中では、作業が出来ないが、ちょっともの足りなさを感じた。

その後、私が寝泊りするためのテントを張り、風呂に行き、
あとは、ログの中でひたすらトランプ大会である。
これは、このスクールのもうひとつの講義らしい。


第2日目

いよいよ、道具を買いに行く。
のみを4本、砥石を2種類(中荒・仕上用)、げんのう、墨つぼ、墨、スケールなどなど、
合計32,634円になった。
高いのか安いのか全く分からず、とりあえず買ってしまう。
工具


帰って、まず、のみの刃を砥ぐ。
しかし、その前に、のみを加工する必要があると言われる。
のみの柄についている金属の輪を一旦はずし、やすりで削る。
その後、輪を戻し、少し奥まではめ込む。
これをすることによって、使用中に輪が外れることを防ぐのだそうだ。
なるほど。

そのあと、砥ぎ方を学ぶ。
「刃を平らにするのではなく、砥石を平らにするつもりで砥げ」と言われる。
まず、中荒の砥石を使用し、バリが出てきたら、それを仕上用の砥石で落とす。
その後、仕上用砥石できれいにする。
最初はなかなかうまくはいかない。
1時間以上かかり、合格点をもらい、やっと次のステップへ進めることになる。


次は、昨日、勉強した「あり継ぎ」の加工であった。
丸のこ・のこぎり・のみを使う。
これは、ちょっと説明が難しいので、そのうち、図解しなければいけないだろう。

やがて3時になる。
「じゃあ、また明日」と言い残して、先生は帰っていった。
どうやら、ここのスクールは、9時から1~2時間、講義を行い、
その後3時頃まで、手足を動かし、
そのあとはトランプ大会・温泉大会のスケジュールで進めるらしい。


第3日目

いよいよ、チェーンソーを握る。
その前に、スクライバーの使い方を教えてもらい、
実際に練習用の丸太にノッチを刻むラインを入れる。
スクライバーでラインを入れるとき、水準器で水平を保つのがなかなか難しい。
コツはあまり丁寧過ぎす、大雑把過ぎずにラインを書くことのようだ。

その後、先生がチェーンソーで見本を見せる。
いとも簡単にラウンドノッチを刻んでしまった。
それを見ると、「割と簡単だな」と思ったら大間違いであった。
直線は簡単であるが、曲線はちょっと難しい。
ゆっくりとやらないと、曲線にならないのである。

2回ほど練習すると、何とかラウンドノッチが出来あがった。
ノッチを刻んで、パコッとはまった時は快感である。


第4日目

この日の講義はいつもより長めであった。
ハーフログ・シルログ・2段目以降のログの作り方である。

このスクールではサドルノッチを使用するので、サドルノッチの刻み方も同時に教わる。
新たな知識として、スクライブ幅は、ノッチと内グルーブと外グルーブで違うことを知る。
違うといっても4mm程度であるが、その順番は大きい順に
内グルーブ>外グルーブ>ノッチの順番である。

この順番を逆にすると、ノッチ部分が先に下のログと触れるために
隙間が開いてしまうためである。

この後、実際に組んでみる。
まだ、チェーンソーの使い方にも慣れていないために、時間がかかる。

実際の作業は、丸太を積み、スクライブ後、中心線を墨出しし、
丸太を降ろしてノッチを刻み、スカーフを刻み、局面カンナでスカーフをきれいにし、
グルーブを刻み、積んでみて、修正すべきところを見つける。
その後、再スクライブし、削るべきところを削る。

この一連の作業が一日で終わらなかった。
明日の宿題である。


第5日目

昨日の宿題を残したまま、朝は開口部の作り方の講義である。
気分的には、昨日の残りを早く仕上げたいのだが・・・。

講義終了後、昨日の残りの作業に取り掛かる。
今日は再スクライブをするところからである。
昨日の最後は、とりあえず、ノッチとグルーブを刻んで、載せてみたが、
しっくりとはまらなかった。
くやしい。
ま、最初からうまくいく訳はないが、妙にくやしい。

再度、丸太をのせ、慎重にスクライブをする。
2~3mm程度の修正がほとんどだったので、
チェーンソーは使わず、のみでひたすら削る。気長な作業であった。

そして、再度、載せてみる。
「パコッ」とはまる音がする。「よっしゃ!」。
左右に押してみてもびくともしない。
やっと一段、ではなく、1本の丸太が納まった。


第6日目

この日の講義は屋根であった。
棟束・母屋束・棟木・母屋の作り方である。
(この辺は、文字だけの解説では難しいので、後日、イラストなどをもとに作ります)


第7日目

とうとう最終日になってしまった。
今日の講義は、チェーンソーのメンテナンス方法である。
これまで、借りていたスクールのチェーンソーをメンテナンスする。
その後、暇な時間にチェーンソーの練習を兼ねて製作していた椅子を完成させた。


このページは、文字だけで語るのは難しい。
そのうち時間が出来たら、もっと分かりやすくしようと反省しております。
ごめんなさい!

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