第2種電気工事士2次試験
第2種電気工事士2次試験、いわゆる技能試験でやることは、
回路図と部品が渡され、制限時間以内で回路を完成させるという内容である。
とはいっても、私は電線のむき方も分からない素人である。
本を見て勉強しているだけでは、合格できないだろう。
そこで、適当な講習会へ参加しようと思い、インターネットで探した。
その中で、初心者でも大丈夫そうなレベルを設定してある講習会へ参加することにした。
ところで、技能試験には指定された工具を自分で持ちこむことになっている。
しかし、見たこともない工具もあるので、工具の良し悪しも判断がつかない。
ホームセンターなどで自分で選ぶのはちょっと不安だったため、
割高感はあるものの、通信販売を利用して、電気工事士技能試験工具セットを買った。
(追記)
最近は、ネットで色々な工具セットが販売されています。
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申し込んだ第2種電気工事士技能講習は2日間。
1日目は工具の説明に続き、電線のむき方から始まった。
「このレベルから始めてくれて、良かった」と素直に思った。
その後、電線どうしのつなぎ方(ねじり接続、とも巻き接続、ツイストなど)や
リングスリーブによる圧着接続など、詳しく説明を受けた。
その中でも最も感動したことがある。
試験では電線の長さが150mmなどと指定されるが、メジャーを使用せずに
指の間隔で大体の長さを決めるというノウハウであった。
例えば、親指と人差し指を一杯に広げたときの、指先と指先の間が約150mmとか
握りこぶしが約100mmと計るのである。
指定された長さの±50%までは許されるので、いちいちメジャーで計るよりは
はるかに時間短縮できるのである。
これだけでも講習に参加した意味があったというものだ。
さて、一通りの技術を学ぶと、模擬試験をやることになる。
試験時間は25分。
回路図と部品が渡され、一斉にスタートする。
半分くらいが終わったところで、無情にも「はい、時間です」との声がかかる。
会場から一斉に「え~、もう終わり?」との声が漏れる。
この状況は、講習に参加した人は、本番でほとんど落ちることを意味する。
まず、未完成の状態は即刻、不合格なのである。
講師の先生は、
「最初は、みんな時間がかかります。慣れれば時間内に出来るようになります」と
励ましの言葉をかけるが、参加者からお金を頂戴している以上、
そう言うしかないのだろうと思った。
しばらくして、2回目の模擬試験。
やはり、未完成である。
講習から家に帰ってきた私は、「これは、練習して慣れるしかない!」と思い、
次の週末は、電線を200m(Fケーブル2芯と3芯を各100m)、
スイッチ・コンセントなどの練習用部品を買ってきた。
(追記)
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どうやったら、この作業が早くできるかを考えながら、毎日1~2時間の練習を積む。
横で見ていた嫁は、「頑張れ~」と声を張り上げる。
少しずつ慣れてきて、当初45分かかっていた問題が、
25分程度で出来るようになってきた。
そして、本番までには制限時間を2分程度残して、終えることが出来るまでに
上達していた。
第2種電気工事士2次試験の試験当日。
相変わらず、受験者は老若男女交じり合っている。
「では、始めて下さい」の合図で、箱に入っている部品を取りだし始める。
「ガーン!」。
なんと、過去5年間で一度も使用されたことのない部品が入っている。
それは、合成樹脂製可とう電線管(ようするに、合成樹脂のパイプ)。
講習会でも一度も話しに出てこなかった部品である。
これは、どうすれば良いのか?
迷っている暇はない。
とりあえず、気を取りなおして、分かるところから始める。
手を動かしながら、この合成樹脂製可とう電線管をどう処理するかも考える。
金属管と同じように、しっかり固定することしか、対策は思いつかなかった。
仕方なく、力ずくで固定する。
「出来た!」。
時計を見ると、残り4分ある。
自己新記録である。
あまりにも余裕がありすぎて、どこか間違っているのではと不安になり、
回路を再確認する。
大丈夫そうである。
曲者の合成樹脂製可とう電線管をチェックする。
どうしようもない。
そして、「終了です」の声がかかる。
この時点で、運命は決まった。
家に帰ると、元気な嫁が「どうだった?」といつもの明るさで尋ねる。
「大丈夫そうな気がするけど・・・。過去に出たことがない部品が出てさあ・・」と
予防線を張っておく。
発表は9月9日である。
2次試験にかかった費用
工具セット 15,000円
講習料 27,000円
練習用部品 9,030円
合計 51,030円
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