小型移動式クレーン技能講習
ログハウスに使用する丸太を一人で持ち運びするのは、非常に大変である。
というか、無理である。
なにしろ、直径30㎝、長さ12mの丸太の重量は1トンあるのだ。
いくらセルフビルドとはいえ、ここは機械に頼った方が正解であろう。
セルフビルドでは、いわゆるユニックを使用することが多い。
ところが、ユニックで荷を吊り上げたり、移動させたりするには資格が必要なのである。
その資格が、小型移動式クレーン技能講習である。
(念のため、この技能講習での資格は、吊り上げ荷重5トン未満である)
(さらに誤解を招かないために、吊り上げ荷重とは、吊る荷の重さではなく、
使用するクレーンが吊ることができる最大荷重である)
この小型移動式クレーン技能講習は、各都道府県労働基準局長が指定する指定教習機関が
実施するものである。
そこで、現在住んでいるところの所轄の労働基準監督署に電話を入れ、
小型移動式クレーン技能講習を実施している最寄の教習機関を教えてもらう。
どうやら、あきる野市のコマツ教習所が一番近そうだ。
今度は、速攻で、コマツ教習所に電話を入れる。
どうやら、小型移動式クレーン技能講習は、毎日行われているものではなく、
スケジュールが決まっているらしい。
そこで、スケジュール表を郵送してもらうことにした。
スケジュール表が届き、教習日程を見ると、玉掛けやフォークリフトなどの
技能講習も実施していることが分かった。
しかし、取り急ぎ、小型移動式クレーンである。
予約の電話を入れ、その日を待つことにした。
小型移動式クレーンの講習は3日間。
内容は講義と技能に分かれる。
講義の内容は、昔懐かしいモーメントの話、油圧装置のしくみ、関連法規などであった。
要するにどうすれば安全に作業できるかがポイントである(と思う)。
講義が終了後、学科試験が待っていた。
とりあえず、クリアする。
そして、お待ちかねの技能講習である。
その前に、作業の手順と示唆呼称、合図を覚える。
そして、とうとうクレーンのレバーを握る。
恐る恐る、500kgの荷を吊り上げる。
「上がった」。
ちょっと感動する。
その後、旋回して荷を動かす。
この時にゆっくりと旋回させないと、「荷振れ」、
いわゆる振り子のような横振れが発生する。
この「荷振れ」が発生すると、非常に厄介である。
この振れをレバー操作だけで止めなければいけないのだ。
決して、手で振れを止めてはいけない。
微妙なレバー操作が要求される。
また、旋回の時の振れは「横振れ」であるが、ジブの起伏の時には「縦振れ」が発生する。
したがって、横振れを止めないまま、ジブを起伏させると、「縦振れ」も併発し、
「横振れ」+「縦振れ」=「回転」が発生してしまう。
最悪である。
なんだかんだ言いながら、緊張感の中にも楽しみを覚えながら、上達していく。
そして、試験。
試験は規制されたコース中で荷を動かすというものであった。
さらに、一連の作業をある程度の時間で終了しなければいけない。
一度、操作ミスをしたものの何とかクリアする。
そして、技能教習終了証を受け取る。
これで、公然と、ユニックの操作が出来る。
と同時に、事故発生時の責任もかかってくることになる。
とりあえず、
「バンザ~イ!」
小型移動式クレーン免許取得費用
講習料(テキスト含む) 47,100円
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