玉掛技能講習

小型移動式クレーン技能講習を終了しただけでは、
あくまでもクレーンの操作だけしか許されない。

ひとりで作業するためには、「玉掛」、
つまり、吊り荷にワイヤをかける資格が必要である。
今回も、コマツ教習所へ足を運ぶ。


玉掛技能講習は3日間。
内容は講義と技能に分かれる。

講義の内容は、先週の小型移動式クレーンと重複する内容も多かった。
安全のための一番重要な作業は「地切り」であることを何度も強調されていた。

「地切り」とは、荷を巻き上げる際に床面から10~20㎝の位置で一旦、
停止させることである。

ただ、これだけのことであるが、ここにたくさんの意味が含まれている。
①ワイヤが荷に耐えれるかを確認する
    ワイヤは瞬時には切れず、内側の素線から徐々に切れるため、
    完全に切れるまでに数秒かかる。

②荷の傾きを知る
    荷が傾いたまま巻き上げると、いつバランスを崩すか分からない

③クレーンの吊り上げ荷重を超えているかを確認できる。
    万が一、吊り上げ荷重を超えていても、一旦止めることで、
    その分しかクレーンは傾かない

これは、確かに大事かも知れないと思った。


そして、お待ちかねの技能である。
今回は、作業の手順と指示呼称がやたらと多い。
決して複雑ではないのだが、慣れないのだ。

手順書はB4の紙に両面にビッシリと書かれている。
これを覚えなければ、修了書はもらえない。
実際の現場では、渡された手順書の1/3もやらないらしい
(どちらが本当かは私には分からないが・・・)。

最初は覚えられるか不安であったが、私の頭の中には
既にイメージが出来あがっていた。

実は、先週、小型移動式クレーンの実技の時に、横で玉掛の実技をやっていたため、
しっかりと見ていたのだ。
そこで、一連の流れと、間違う人が多かった個所や、
注意などを受けやすい個所をどをチェックしていた。

したがって、私の最大のポイントは、恥ずかしがらずに
指示呼称の声を出せるかどうかにかかっていた。

例えば、こんな感じである。
「吊り荷600kg、重心位置よし!」
「ロープ引き伸ばし」、「長さ太さ よし!」
「ロープ点検・修正」、「ロープ点検よし!」
「退避」、「退避よし!」・・・・
「くくり4本掛け!」・・・・・
「くくり よし! 振り分け よし! 吊り角 よし! ロープ張り よし!
 アイ掛 よし!」・・・・

と、こんな具合で進んでいく。
この指示呼称を腹の底から声を出して命令調でやると、さながら軍隊のようである。
(みなさんも声を出してやってみると雰囲気が分かります)

これは、中途半端にやるとかえって恥ずかしくなると思い、
間違ってもいいから大きな声でハキハキと声を出そうとやってみた。

そのお陰で、「君が一番、声が出ていた」と、先生からお褒めの言葉を頂く。
その後、何回か練習を行い、実技試験も無事通過し、終了証を手中に
収めることができた。

だんだん「資格ゲッター ピカ一くん」に近づいている気もするが、
「玉掛資格 GET!」

玉掛免許


その後、1週間ほど、我が家では、何をするにも指示呼称をすることが流行った。
「包丁の切れ具合 よし!」、
「玉ねぎみじん切り よし!」、
「コーヒーフィルターセット よし!」、
「シャワー温度よし!」
「目覚ましセット よし!」・・・

ほとんど、バカである


玉掛免許取得費用

講習料(テキスト含む) 22,000円


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