シルログ
ハーフログの次はシル(3/4)ログである。
ここで、初めてスクライブとノッチの刻み作業が始まる。
まず、ハーフログと同じようにフラット面を作る。
ただし、半分に割るのではなく、直径の3/4を残すようにする。
その後、3本のシルログを載せ、芯合わせと丸太の転がりを微調整する。
この状態では、シルログの底のフラット面が水平になっていないので、
ラフスクライブとラフカットをして、底面を水平にする。
続いて1本目のシルログのファイナルスクライブ。
この時、3個所のノッチのうち2個所は、ノッチの実が薄くなるため、
ロックノッチにした。
いよいよノッチを刻み始める。
約半年ぶりのノッチ加工である。
久々なので、ちょっと緊張するがなんとかクリア。
そしてスカーフの加工。
チェーンソーで大まかに切り取り、
曲面かんなで面を整え、最後にサンダーで仕上げる。
加工を終了し、クレーンで吊って納める。
「隙間なく納まった」と思い、
念のためハーフログの芯と合っているかを確認する。
「あれっ?」。
芯が50㎜位ズレている。
位置をずらそうとするが、ロックノッチのため、動かない。
ということは・・・。
最初にセットした時点で、位置が狂っていたことになる!
ということは・・・。
今、加工を終えたばかりのシルログは作り直し、かつ、
ロック部を刻んだハーフログも作り直さないと、
大きな隙間ができてしまう!!
嫁は「少しくらいの隙間はいいよ」と言うが、
このままでは『大きな隙間』が出来てしまうのである。
大ショック!
あまりのショックに、写真を撮り忘れてしまった。
この事件以降、芯ズレには非常にうるさくなった。
なんとかハーフログとシルログを各1本作り直し、
残り2本のシルログも加工を終了する。
この状態で、ログハウス全体の大きさと部屋の大きさが、
もう少し具体的になってきた。
知人の中には、「でかい家だな~」と言う人もいるが、
私達夫婦にとっては、見慣れたためか、
周囲の土地が広いためか、あまり大きくは感じない。
大きかろうが小さかろうが、丸太をつながないで作る限界なので、
これ以上はどうしようもないのである。
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