建て方
午前中に解体を終了し、午後からはいよいよ建て方に突入する。
まず、ハーフログとシルログにアンカーボルトを通す穴をあける。
アンカーボルトは芯からずれているので、各々のボルトのズレを基礎側で計り、
その数値分だけハーフログ・シルログの下の面にずらして位置をマークする。
そして、φ15の穴(アンカーボルトがφ12のため)を開ける。
穴を開けたら、ログの上部に座金とナットが入るようにノミで座ぼりをする。

12/11、いよいよ基礎の上にログが載る。
この日は、2人のプロ、ペンションのオーナー、大工さん、そして私の5人体制である。
ログの積み上げと同時に電気配線を通していく必要があるため、私は電気屋さんとなる。
まずはハーフログ、シルログを載せる。
ここで、1つめのトラブル発生!
穴の位置が合わないのだ。
事前にあけた穴は、芯から右へずらすべきものを左へずらしてしまったのである。
このトラブルは、よくある事らしい。
穴を開け直せば何の問題もない。
実は上の写真は、その時のものである。
また、同じ上の写真を見てもらうと分かるのだが、ログが載る部分に
スペーサーをかませ、底上げしている。
我が家は15oの床材を使用するため、それ以上の高さのスペーサーが必要である。
適当な材料がなかったので、12oの合板を2枚重ねて打ちつけた。
これは、床材を飲み込むためのものであり、あらかじめ大工さんに
床組の時にやってもらっていた。
全てのハーフログ・シルログをのせた後に、位置ずれを確認し、
かけやで叩いて位置を修正する。
位置が決まった後、アンカーボルトを締め上げていく。
後はひたすら積み上げていく。
4Rまで積んだところで、トラブル発覚!。
TVの配線を通すのを忘れていたのだ。
幸いなことにその周囲はドアがつく部分なので丸太が短く、その部分だけ分解できた。
即、分解して配線を通しながら、積み直す。
昼間は晴れていたが、夕方から横殴りの雪が降って来た。
写真を撮っても雪しか写らない。
しかし、作業は続く。
手伝ってもらっている皆さんには申し訳ないが、この程度ではやめられない。
この日は4R積んで終了する。

12/12、この日も同じメンバーで建て方を続ける。
12/13、いよいよ今日で建て方が終了する(終了させる)。
この日、嫁が仕事を休める日だったので、この日に建て方が終了するように
スケジュールを組み、手伝ってもらう皆さんにもお願いしていた。
ログ作り最大の功労者である嫁には、棟木が納まる瞬間を
見てもらわなければいけないし、一緒に感動を味わいたかった。
朝は晴れていた。棟上げには最高の天気である。
ただし、この天気が夕方まで続けばの話であるが・・・。
9R目から積み始める。
9Rになると高さ2mを超えているので、1Fの床上に足場を立てての作業となる。
開口部もつながり、アーチカットも見えてきた。

壁積みが終了し、いよいよ小屋組となる。
辺りはもう暗くなっていた。
まず、束を建てる。
しかし、ほぞに雪が凍りついていて、すんなりと入らない。
げんのうで氷をたたき落とすが、それでも入らない。
何個所かはほぞ穴をチェーンソーで広げて納めた。
束は、ツーバイ材などで、筋交いをとって固定する。

全ての束が立った後は、母屋2本を納める。

そして、とうとうクライマックス。
下で玉掛けをしていた私は、クレーンが棟木を吊った瞬間に、
嫁と一緒に2Fまで駆け上る。
棟木が納まる瞬間を間近で見るためである。
3本の束のうち、まず1個所を納める。
ほぞが小さすぎることもなく、無事に入った。
残り2個所の束と棟木のほぞ位置を合わせ、クレーンを下げる。
どこかが当たっているようだ。『大丈夫かな?無事に入るかな?』かなり心配。
棟木付近に登っていたプロが、かけやを振り上げる。
『頼む!入ってくれ〜!』。
かけやを棟木に叩き付けた瞬間、スコンという音とともに束のほぞが見えなくなった。
『入った〜!!』。
気づくとガッツポーズをしていた。
この時、夜8時。
何とか嫁と棟木が納まる瞬間を共有できた。
雪の降る中、記念撮影。私も嫁も満面の笑顔であった。

その後、頑張って頂いた皆さんに、ビール・甘酒などで労をねぎらい、
ささやかな祝杯をあげる。
プロや大工さんが帰った後も、私と嫁は残り、もう一度建て方を終了したログへ登り、
これまでの半年を振り返る。
『色々あったけど、何とかここまできたね』。
嫁の言葉にうなずくだけだった。




